不動産売却の成否は、不動産会社選びでほぼ決まります。 重要なのは査定額の高さではなく、「なぜその価格なのか」を成約事例や市場データで説明できるかどうかです。 信頼できる会社は、建物や土地の欠点、売れにくい要因も最初に伝え、販売戦略を具体的に提示します。 一方で、即決を迫る、高値だけを強調する、説明が抽象的な会社は要注意です。 大手か地元かよりも、売主目線で誠実に対応する担当者を選ぶことが、後悔しない不動産売却につながります。

不動産売却で絶対にやってはいけない失敗例10選

知らずに損する人・うまく売れる人の決定的な違い

不動産売却の失敗は、知識不足ではなく「順番」と「判断ミス」から起こります。
現場で本当に多い失敗例を10個、原因と防ぎ方セットで解説します。


失敗① とにかく高く売り出してしまう

最も多く、最も致命的な失敗です。

【なぜ起きる?】
・「最初は強気で」という思い込み
・相場より高い査定額を信じてしまう

【防ぎ方】
・成約事例ベースで価格設定
・「3か月で売る価格」を基準にする


失敗② 査定額が一番高い会社を選ぶ

査定額は売却保証額ではありません。

【なぜ起きる?】
・媒介契約を取るための高値査定

【防ぎ方】
・価格の根拠を具体的に説明できるか確認
・建物・立地・市場を分けて説明できる会社を選ぶ


失敗③ 建物の欠点を隠して売ろうとする

雨漏り・シロアリ・設備不良の隠蔽は危険です。

【リスク】
・契約不適合責任で損害請求される可能性

【防ぎ方】
・事前に状況を整理して告知
・価格に織り込んでトラブル回避


失敗④ 媒介契約の違いを理解していない

一般・専任・専属専任の違いを知らないまま契約すると失敗しやすい。

【防ぎ方】
・売却方針(急ぐ/急がない)を明確にする
・契約内容を言語化して説明してもらう


失敗⑤ 内覧対応を甘く見ている

内覧時の印象は購入判断に直結します。

【防ぎ方】
・清掃・整理・換気を徹底
・聞かれやすい質問への回答を準備


失敗⑥ 売却費用を把握していない

測量費・抹消費・手数料の支払い時期を知らないまま進めてしまう。

【防ぎ方】
・査定時点で手残り額を試算
・費用の発生タイミングを確認


失敗⑦ ローン残債の確認が遅れる

契約直前で売却できないケースもあります。

【防ぎ方】
・金融機関に早めに確認
・残債証明書を取得


失敗⑧ 境界・測量を後回しにする

戸建て・土地で特に多い失敗です。

【防ぎ方】
・境界の有無を早期確認
・必要なら測量を前倒し


失敗⑨ 契約内容を理解せずに署名する

重要事項説明を「お任せ」は危険です。

【防ぎ方】
・契約不適合責任・特約を必ず確認
・不明点はその場で質問


失敗⑩ 売却後の税金を知らない

税金の誤解で売り時を逃すケースがあります。

【防ぎ方】
・3,000万円特別控除を理解
・翌年の確定申告を忘れない


まとめ

不動産売却は、
「やってはいけないこと」を避けるだけで成功率が大きく上がります。

特に重要なのは、
・最初の価格設定
・誠実な情報開示
・信頼できる担当者選び

うまく売れた人は、特別なことはしていません。
間違ったことをしなかっただけです。

相続した家を売る流れを7ステップで解説

名義・税金・トラブルで失敗しないための実務ガイド

相続した家の売却は、
通常の不動産売却と 流れも注意点もまったく違います。

・名義変更が終わっていない
・兄弟姉妹で話がまとまらない
・税金が不安で動けない

こうした理由で「何年も空き家のまま」になるケースを、
私は現場で何度も見てきました。

この記事では、
相続した家を売る正しい流れを7ステップで整理し、
初心者がつまずくポイントをすべて先回りして解説します。


【結論】相続不動産売却の流れはこの7ステップ

  1. 相続人・遺言の確認
  2. 相続登記(名義変更)を行う
  3. 売却方針を相続人全員で決める
  4. 不動産査定を受ける
  5. 不動産会社と媒介契約
  6. 売却活動・売買契約
  7. 決済・引き渡し・確定申告

ステップ① 相続人と遺言書を確認する

最初に必ず行うのは、
「誰が売主になるのか」の確定です。

【確認すること】
・遺言書の有無
・相続人の範囲
・法定相続か、遺言による相続か

❗ここが曖昧なままでは、売却は一切進められません。


ステップ② 相続登記(名義変更)を行う

2024年から、相続登記は 義務化 されています。

【ポイント】
・登記名義人でなければ売却できない
・相続人が複数いる場合は共有名義になることが多い

【実務上の注意】
・登記を後回しにすると、売却直前で止まる
・司法書士への依頼が一般的


ステップ③ 売却方針を相続人全員で決める

ここが 最大のトラブルポイント です。

【決めるべきこと】
・売却するか、保有するか
・いつまでに売るか
・売却代金の分け方

❌ よくある失敗
・「とりあえず誰かが代表で進める」
→ 後から反対が出て白紙に戻る

【防ぎ方】
・早い段階で全員の合意を取る
・方針を言語化・共有する


ステップ④ 不動産査定を受ける(相続特有の注意点)

相続物件の査定では、
建物の状態確認が特に重要です。

【相続物件で多い状態】
・長期間空き家
・雨漏り・設備故障
・境界不明

👉 建築士視点では、
「現状のまま売るのか」
「最低限整えるのか」
を査定時に判断します。


ステップ⑤ 不動産会社と媒介契約を結ぶ

相続物件では、
相続案件に慣れている会社を選ぶことが必須です。

【チェックポイント】
・相続登記・税金の説明ができる
・共有名義売却の実績がある
・相続人への説明を丁寧に行う

👉 査定額より「説明力」を重視してください。


ステップ⑥ 売却活動・売買契約

売却活動自体は通常と同じですが、
相続物件では次の点に注意します。

【注意点】
・告知事項(空き家期間の不具合)
・契約不適合責任の範囲
・残置物の扱い

❗「知らなかった」では済まないため、
告知は必ず事前に整理します。


ステップ⑦ 決済・引き渡し・確定申告

売却後に忘れてはいけないのが 税金 です。

相続不動産で使える特例

・取得費加算の特例
・空き家の3,000万円特別控除(条件あり)

【注意】
・確定申告は売却した翌年
・使える特例は事前判断が必須

👉 税金を理由に売却をためらう人の多くは、
「知らないだけ」です。


よくある相続売却の失敗例

・名義変更せずに売れると思っていた
・兄弟で話がまとまらず時間だけ経過
・税金が怖くて放置 → 空き家劣化

相続不動産は 時間が経つほど不利 になります。


まとめ|相続不動産は「早め・整理・共有」がすべて

相続した家の売却で重要なのは、

・名義を早く整える
・相続人全員で方針共有
・相続に強い不動産会社を選ぶ

この3点だけです。

正しい流れで進めれば、
相続不動産の売却は決して難しくありません。

住宅ローンが残っている家を売る流れを完全解説

「売れない」は誤解|残債ありでも売却できる正しい手順

「住宅ローンがまだ残っているから売れない」
これは、売主さんから最も多く聞く誤解です。

結論から言うと、
住宅ローンが残っていても、ほとんどのケースで売却は可能です。

重要なのは、
・残債を正確に把握すること
・売却価格との関係を整理すること
・順番を絶対に間違えないこと

この記事では、
住宅ローンが残っている家を売る流れを7ステップで、
実務ベースで解説します。


【結論】ローン残債あり売却の流れはこの7ステップ

  1. 住宅ローン残債を確認する
  2. 売却価格の目安を把握する
  3. アンダーローンかオーバーローンか判断
  4. 売却方針を決める
  5. 不動産会社と媒介契約
  6. 売買契約を結ぶ
  7. 決済・ローン完済・抵当権抹消

ステップ① 住宅ローン残債を正確に確認する

最初に必ずやることは、
今いくらローンが残っているかの確認です。

【確認方法】
・金融機関から届く返済予定表
・残高証明書を取得

【注意点】
・「だいたい」では絶対に進めない
・手数料・繰上返済費用も確認する


ステップ② 売却価格の目安を把握する

次に行うのが不動産査定です。

【ここで重要】
・査定額 = 売れる価格ではない
・「3か月で売れる現実的価格」を基準にする

👉 この時点で
売却価格 − ローン残債
を必ず比較します。


ステップ③ アンダーローンかオーバーローンか判断

ここが最大の分かれ道です。

アンダーローン

売却価格 > ローン残債
→ 問題なく売却可能

オーバーローン

売却価格 < ローン残債
→ 自己資金の有無がカギ

❗抵当権は、
ローンを完済しないと外せません。


ステップ④ 売却方針を決める

アンダーローンの場合

・通常どおり売却
・残ったお金は手元に残る

オーバーローンの場合

次のいずれかを選びます。

・自己資金で不足分を補う
・住み替えローンを利用
・任意売却(最終手段)

👉 この判断は、
契約前に必ず行う必要があります。


ステップ⑤ 不動産会社と媒介契約を結ぶ

ローン残債ありの売却では、
金融機関との調整経験がある会社を選ぶことが重要です。

【チェックポイント】
・決済時の段取りを説明できる
・司法書士・銀行との連携実績
・オーバーローン時の選択肢を提示できる

査定額だけで選ぶと失敗します。


ステップ⑥ 売買契約を結ぶ(特約に注意)

ローン残債がある場合、
契約内容が特に重要になります。

【確認ポイント】
・決済日とローン完済日の関係
・ローン抹消が条件になっているか
・違約時のリスク

👉 「決済できなかった」では済みません。
必ず理解してから署名します。


ステップ⑦ 決済・完済・抵当権抹消

決済当日の流れは次のとおりです。

  1. 買主から残代金を受領
  2. 金融機関へローン完済
  3. 抵当権抹消登記
  4. 所有権移転
  5. 鍵の引き渡し

これですべて完了です。


ローン残債あり売却でよくある失敗

・残債確認が遅れて契約直前で中止
・売れると思い込んでオーバーローン発覚
・銀行との調整ができず決済延期

👉 すべて「事前確認」で防げます。


まとめ|ローンが残っていても売却はできる

住宅ローンが残っている家の売却で大切なのは、

・残債を正確に把握する
・売却価格との関係を早期確認
・経験のある不動産会社を選ぶ

この3点だけです。

「ローンがあるから売れない」
ではなく、
「正しい手順を知らないだけ」
というケースがほとんどです。

不動産会社の正しい選び方|売却で後悔しない見抜き方

一括査定・大手・地元業者の落とし穴をプロが解説

不動産売却の結果は、
どの不動産会社を選ぶかで8割決まる
と言っても過言ではありません。

・一括査定で一番高い会社に任せた
・大手だから安心だと思った
・知り合いに紹介されたから断れなかった

こうした理由で会社を選び、
「売れない・値下げ・放置」
という結果になるケースを、私は何度も見てきました。

この記事では、
売主が本当に選ぶべき不動産会社の見抜き方を、
実務目線で解説します。


【結論】売却で失敗しない不動産会社の条件はこの5つ

  1. 査定価格の根拠を具体的に説明できる
  2. 建物・土地のリスクを先に伝えてくる
  3. 販売戦略を言語化できる
  4. デメリットも包み隠さず話す
  5. 「急がせない・煽らない」

この5つが揃っていれば、
大手か地元かは問題ではありません。


見抜き方① 査定額が「なぜその金額か」を説明できるか

良い会社は、
・成約事例
・現在の市場
・物件の個別事情

を分けて説明します。

❌ 要注意な説明
・「この辺は人気なので」
・「今は高く売れます」

👉 根拠が曖昧な高値査定は、
あとで必ず値下げになります。


見抜き方② 建物や土地の欠点を最初に話すか

信頼できる会社ほど、
マイナス要素を先に伝えます。

・雨漏りリスク
・設備の古さ
・境界・越境
・再建築制限

❌ 危険な会社
・「大丈夫です、売れます」だけで終わる

👉 欠点を隠す会社は、
契約後トラブルを招きます。


見抜き方③ 販売戦略が具体的か

良い不動産会社は、
「どう売るか」を具体的に語れます。

【チェックポイント】
・どのポータルに掲載するか
・写真・コメントの工夫
・内覧対応の方針
・値下げ判断の基準

❌ 悪い例
・「広告は全部やります」
・「様子を見ましょう」


見抜き方④ デメリットも正直に言うか

本当に信頼できる担当者は、
売主が聞きたくないことも言います。

・「この価格だと時間がかかる」
・「この状態だと指値が入る」

👉 耳障りの良いことだけ言う担当者は、
売主より 自分の契約 を優先しています。


見抜き方⑤ 契約を急がせないか

良い会社ほど、
即決を迫りません。

❌ 要注意ワード
・「今日決めないと損します」
・「他にも売主がいます」

👉 売却は急ぐほど判断を誤ります。
考える時間をくれる会社を選んでください。


一括査定サイトの落とし穴

一括査定は便利ですが、
次の点に注意が必要です。

【よくある問題】
・高値査定競争になる
・囲い込み前提の会社が混ざる
・売却後のフォローが弱い

👉 一括査定は
「比較の入口」まで
と考えるのが正解です。


大手と地元業者、どちらが正解?

結論:
会社の規模より「担当者の質」です。

大手の特徴

・広告力が強い
・担当者の当たり外れが大きい

地元業者の特徴

・地域事情に詳しい
・個人差が出やすい

👉 重要なのは、
「あなたの物件をどう売るか」
を語れるかどうかです。


こんな担当者は避けるべき

・質問に即答できない
・話が常に抽象的
・他社の悪口ばかり
・契約の話を急ぐ

不動産売却は、
人で失敗する取引です。


まとめ|正しい会社選びが、売却成功の近道

不動産会社選びで大切なのは、

・査定額の高さではなく根拠
・安心感ではなく説明力
・知名度ではなく誠実さ

この3点だけです。

良い会社を選べば、
売却は驚くほどスムーズに進みます。