星野和樹
- 査定額ではなく適正価格が重要
高い査定に惑わされず、市場と建物に合った価格設定が成功の鍵。 - 築年数より建物の中身を見る
建築士の視点で状態を把握すれば、古い家でも評価は上げられる。 - 岡山・中区のエリア特性を活かす
地域に合った売り方が、早期かつ納得価格での売却につながる。
岡山で家を売ろうと考えたとき、「できるだけ高く売りたい」と思うのは当然です。
でも実際には、何をすれば高く売れるのか、逆に何をすると損をしてしまうのか、
はっきり分からないまま不動産会社に相談している方がほとんどです。
私は一級建築士と宅地建物取引士の資格を持ち、岡山市を中心に800件以上の売却に関わってきました。
大手不動産会社時代の失敗、そして独立後に見えてきた「本当に高く売れる家の共通点」。
この記事では、その経験をもとに、岡山で家を高く売るために絶対に知っておいてほしい
5つのコツを、できるだけ分かりやすくお伝えします。
特に今回は、岡山市中区の実際の成功事例も交えながら解説します。
読み終える頃には、「何から始めればいいか」がはっきり見えるはずです。
岡山で家を高く売るために最初に知っておくべき基本
岡山での売却相談を受けていると、最初につまずくポイントはほぼ共通しています。
建築士の目から見ても、「ここを最初に知っていれば結果は変わったのに」と思うことが少なくありません。
まずは、売却のスタート地点として必ず押さえておいてほしい基本からお話しします。
査定額が高い＝高く売れる、ではない理由
これは少し耳の痛い話かもしれませんが、とても重要です。
査定額が一番高い不動産会社に任せれば、高く売れる。
そう思っていませんか？
私も大手不動産会社に勤めていた頃、正直に言うと「少し強気な査定」を出した経験があります。
でもその多くは、実際の市場とかけ離れていて、結果的に売れ残り、値下げを繰り返すことになりました。
岡山の不動産市場では、
・相場より高すぎる価格
・根拠の説明ができない査定
この2つが揃うと、買主はまず動きません。
大切なのは「査定額」ではなく、
その価格で本当に売れるのか、根拠を説明できるかです。
建築士として建物を診断し、
宅建士として市場データを確認する。
この両方が揃って、初めて意味のある価格になります。
岡山の不動産相場はエリアごとにまったく違う
「岡山はだいたいこのくらい」
そうした大まかな相場感で売却を進めるのは、とても危険です。
実際には、
・岡山市中区
・南区
・北区
同じ築年数、同じ広さでも、売れ方も価格も大きく変わります。
特に中区は、
・生活利便性
・学区
・周辺環境
これらが価格に直結しやすいエリアです。
私の経験では、「岡山市中区」というだけで強みになる物件もあれば、
逆に立地の伝え方を間違えると評価を落としてしまうケースもあります。
相場は数字だけで見るものではありません。
エリア特性をどう説明するかが、価格を左右します。
売却前にやってはいけない3つの勘違い
最後に、売主さんがよく陥る勘違いを3つお伝えします。
1つ目
「リフォームすれば必ず高く売れる」
→ 実は、やらない方がいいケースの方が多いです。
2つ目
「築年数が古い＝価値がない」
→ 建築士の目で見ると、評価できるポイントが残っている家は多いです。
3つ目
「不動産会社に任せれば何とかなる」
→ 任せ方を間違えると、結果も大きく変わります。
これらを知らずに進めてしまうと、
本来得られたはずの金額を逃してしまいます。
次の章では、建築士の視点から見た「高く売れる家・売れない家の決定的な違い」を、さらに具体的に解説していきます。
建築士の視点で見る「高く売れる家・売れない家」の違い
「うちは築年数が古いから、高く売れませんよね？」
岡山で売却相談を受けると、ほぼ必ずこの質問をいただきます。
ですが、建築士として正直にお伝えすると、
築年数だけで家の価値が決まることはありません。
実際に岡山市中区でも、築30年以上でも高く売れた家は数多くあります。
ここでは、私が現場で見てきた
「高く売れる家」と「なかなか売れない家」の決定的な違いを、
建築士の視点から具体的に解説します。
築年数よりも重要な“建物の中身”
不動産の広告では、どうしても「築◯年」という数字が目立ちます。
しかし、建築士として家を見るとき、最初に確認するのはそこではありません。
私が必ずチェックするのは、次のようなポイントです。
・構造体に問題がないか（基礎・柱・梁）
・雨漏りやシロアリの痕跡はないか
・過去の修繕履歴がきちんと残っているか
例えば、岡山市中区でお手伝いした築32年の戸建て。
見た目は古さを感じましたが、構造は非常に健全で、
定期的に屋根と外壁のメンテナンスも行われていました。
この「中身の良さ」をきちんと整理して伝えた結果、
築年数だけで判断されることなく、想定以上の価格で成約しました。
逆に、築10年でも、
・雨漏りの放置
・ずさんなリフォーム
こうした家は、価格交渉の対象になりやすくなります。
数字よりも、建物の状態。
これが高く売れる家の大前提です。
リフォームは本当に必要？やるべきケース・やらないケース
売却前のリフォームについては、非常に多くの誤解があります。
「リフォームしないと売れない」と思い込み、
数百万円かけてしまう方も少なくありません。
結論から言うと、
多くの場合、大規模なリフォームは不要です。
私の経験では、
・買主は「自分好みに直したい」と考えている
・リフォーム費用を価格に上乗せしても回収できない
こうしたケースが圧倒的に多いです。
やるべきなのは、
・クリーニング
・簡単な補修（建具の調整、設備の不具合修正）
この程度で十分なことがほとんどです。
建築士としては、
「直すべきところ」と「触らない方がいいところ」を
はっきり分けて考えます。
この判断を誤ると、
良かれと思ってやったリフォームが、
かえって売却の足かせになることもあるんです。
建物の弱点を隠すと、結果的に安くなる理由
売主さんの気持ちとして、
「できれば悪いところは言いたくない」
そう思うのは自然です。
ですが、不動産売却では、
隠すことが一番のリスクになります。
例えば、
・過去に雨漏りがあった
・給排水の不具合を修理した
こうした情報を後から知ると、買主は強い不信感を持ちます。
その結果、
・大幅な値下げ要求
・最悪の場合、契約解除
につながることもあります。
建築士として建物を診断し、
弱点も含めて「どう説明するか」を整理しておく。
これが、価格を守る最大のポイントです。
実際に、
「最初に正直に説明してもらえたから安心できた」
そう言って購入を決めてくださった買主も少なくありません。
次の章では、こうした建物の考え方を踏まえた上で、
岡山市中区の市場動向と、売却タイミングの見極め方を詳しくお話しします。
岡山市中区の市場動向と売却タイミングの考え方
「今は売り時なんでしょうか？」
これは、岡山市中区で家を売りたい方から最も多く受ける質問のひとつです。
結論から言うと、売却タイミングは
景気やニュースよりも、“エリアの実情”を見ることが大切です。
私は岡山市中区で長年売却をお手伝いしてきましたが、
中区には中区なりの“動く価格帯”と“売れやすい条件”があります。
ここでは、現場で見えているリアルな中区の市場動向をお伝えします。
中区で実際に動いている価格帯とは
岡山市中区の特徴は、
・生活利便性が高い
・学区の人気が安定している
・戸建て需要が底堅い
という点にあります。
そのため、中区では
「高すぎなければ、きちんと動く」
という傾向がはっきりしています。
私の経験では、
・相場の上限ギリギリを狙いすぎた物件 → 長期化
・相場の“少し下”から始めた物件 → 早期成約
この差が非常に分かりやすく出ます。
高く売れた事例の多くは、
最初の価格設定で“現実的なライン”を外していないんです。
逆に、
「もう少し様子を見ましょう」
と価格を下げる判断が遅れると、
市場からの評価が下がってしまいます。
売れる時期・売れにくい時期の見極め方
「春が売り時」「今は不況だから売れない」
こうした一般論をよく目にしますが、
中区では少し見方が違います。
確かに、動きが活発になる時期はあります。
ただし、それ以上に重要なのは、
・競合物件がどれくらい出ているか
・似た条件の家がいくらで売れているか
この2点です。
例えば、
同じ学区・同じような築年数の家が複数出ている場合、
後から出した物件は、どうしても比較されます。
この状況で重要なのが、
「いつ出すか」より「どう見せるか」です。
建物の状態を整理し、
価格の根拠をきちんと示せれば、
時期に関係なく動くケースは珍しくありません。
中区で「早く・高く」売れる物件の共通点
これまで中区で多くの売却を見てきて、
早く、そして納得の価格で売れた家には共通点があります。
それは、
・価格設定に無理がない
・建物の説明が分かりやすい
・売主が“準備できている”
という点です。
特に重要なのが、
売主自身が状況を理解していることです。
「なぜこの価格なのか」
「この家の強みは何か」
これを説明できるだけで、
不動産会社との打ち合わせも、買主への印象も大きく変わります。
次の章では、こうしたポイントをすべて踏まえたうえで、
岡山市中区で実際に高く売れた成功事例を、具体的にご紹介します。
実例で解説｜岡山市中区で家を高く売れた成功事例
ここまで、
・建物の見方
・中区の市場動向
についてお話ししてきました。
「理屈は分かったけど、本当にそんなに変わるの？」
そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。
そこでこの章では、私が実際にお手伝いした
岡山市中区で“結果が大きく変わった”売却事例を、
できるだけ具体的にご紹介します。
築30年・査定は低めだったが高値で売れた事例
ご相談いただいたのは、岡山市中区にある築30年超の戸建て住宅。
最初に売主さんが持ってこられた他社の査定額は、
正直に言うと「かなり低め」でした。
理由を聞くと、
「築年数が古いから」
その一言だけ。
私はまず、建築士として建物を細かく確認しました。
すると、
・構造に大きな問題なし
・雨漏り履歴なし
・外壁・屋根は定期的にメンテナンス済み
数字だけを見ると古い家ですが、
“中身”は非常に良好だったんです。
そこで、
・建物の状態を整理
・評価できるポイントを明確化
・価格の根拠を資料として可視化
この準備をした上で販売を開始しました。
結果として、
最初の査定額よりも明らかに高い価格で、しかも早期に成約。
売主さんからは、
「最初から相談していれば良かった」
という言葉をいただきました。
建物診断をしたことで価格交渉を防げたケース
別の中区の事例では、
売却活動中に買主から
「ここが不安だから値下げしてほしい」
という交渉が入りました。
よくある流れなら、
そのまま値下げ交渉に応じてしまうケースです。
しかしこの物件では、
事前に建築士として簡易的な建物診断を行い、
・どこが問題で
・どこは問題ないのか
を整理していました。
その資料をもとに説明したところ、
買主は納得し、
値下げなしで契約となりました。
売却では、
「交渉が入らないこと」よりも、
「交渉にどう対応できるか」が結果を左右します。
準備ができていれば、
価格は守れるんです。
この事例から売主が学ぶべきポイント
これらの事例に共通しているのは、
特別な裏技を使ったわけではない、ということです。
ポイントは次の3つだけです。
- 建物の状態を正しく把握する
- 価格の根拠を説明できるようにする
- エリア（中区）の特性に合わせて売り出す
この3つが揃うと、
売却は驚くほどスムーズになります。
「うちの家はどうなんだろう？」
そう思われた方も多いのではないでしょうか。
次の章では、ここまでの内容を整理しながら、
岡山で家を高く売るために、今日からできることをまとめていきます。
まとめ｜岡山で家を高く売るために、今日からできること
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
岡山で家を売るというのは、人生の中でも大きな決断のひとつです。
だからこそ、「知らなかった」「もっと早く知っていれば」
そんな後悔だけはしてほしくないと、私はいつも思っています。
この記事でお伝えしてきた通り、
岡山で家を高く売るために必要なのは、特別な裏技ではありません。
・相場を正しく知ること
・建物の状態を正確に把握すること
・エリア特性に合った売り方を選ぶこと
この当たり前のことを、当たり前にやる。
それだけで、売却結果は大きく変わります。
あなたの大切な家には、必ず“価値”があります。
それを正しく評価し、きちんと伝えられるかどうか。
そこが、売却成功の分かれ道です。
この記事の要点まとめ
岡山で家を高く売るために、特に重要なポイントを整理します。
・査定額の高さだけで判断しない
・築年数ではなく「建物の中身」を見る
・リフォームは慎重に判断する
・岡山市中区など、エリア特性を活かす
・事前準備が価格とスピードを左右する
この5つを押さえておけば、
「安くなってしまった」「こんなはずじゃなかった」
そんな売却にはなりにくくなります。
まずは無料相談から始めてみませんか
「自分の家の場合はどうなんだろう？」
ここまで読まれて、そう感じた方も多いのではないでしょうか。
実際、売却相談の多くは、
「まだ売ると決めていない段階」から始まっています。
それでまったく問題ありません。
私は一級建築士・宅地建物取引士として、
岡山市中区を中心に、売主さん一人ひとりの状況を丁寧に見てきました。
・今売るべきか
・いくらくらいが現実的か
・やるべきこと、やらなくていいこと
これらを整理するだけでも、
不安は驚くほど軽くなります。
無理な営業は一切しません。
「まずは話を聞いてみたい」
そのくらいの気持ちで、ぜひご相談ください。
一緒に、あなたにとって一番納得できる売却方法を考えましょう。
よくある質問（FAQ）
Q1：査定は無料ですか？
A：はい、無料です。机上査定だけでなく、必要に応じて現地を拝見し、建物の状態も踏まえた現実的な価格をご提案します。
Q2：まだ売るか決めていなくても相談できますか？
A：もちろんです。実際には「検討段階」でのご相談が一番多いです。売る・売らないを含めて、一緒に整理しましょう。
Q3：古い家でも相談して大丈夫ですか？
A：問題ありません。築年数が古くても、評価できるポイントは必ずあります。建築士の視点で、正直にお伝えします。
【最後の一言】
家は、ただの不動産ではありません。
あなたやご家族の時間が積み重なった、大切な場所です。
その価値を、きちんと評価し、次の人へつなぐ。
そのお手伝いができるなら、これほど嬉しいことはありません。
岡山で家を売るなら、
後悔のない選択を、一緒に考えていきましょう。
