共有持分の売却|3つの重要ポイントと解決策

ポイント内容具体的なメリット
共有者の同意なしでも売却可能・民法で認められた権利
・内密での売却が可能
・居住者がいても売却できる
・トラブルを避けられる
・スピーディーな売却
・早期の現金化が実現
早期売却がお得な理由・2038年までに空き家35%に
・共有者死亡で権利関係が複雑化
・建物の老朽化で価値が低下
・現在の価値を確保
・将来のリスクを回避
・管理費負担から解放
専門買取業者の活用がカギ・相続登記未了でも可能
・ローン残債があっても対応可
・弁護士等の専門家と連携
・スムーズな売却
・適正価格での買取
・アフターフォローあり

「相続した物件を持っているけど、兄弟と連絡が取れなくて困っている」

「離婚後も元配偶者と共有名義のままで悩んでいる」

実は、こういった共有持分の不動産は、他の共有者の同意なしでも売却できるんです。

しかも、2038年問題で不動産価値の大幅な下落が予測される中、今がベストな売却のタイミング。共有者の死亡で権利関係が複雑化する前に、専門家のサポートを受けながら売却を検討してみませんか?

この記事では、20年以上不動産売買に携わってきた経験から、共有持分売却の具体的な方法や、知っておくべき重要ポイントを徹底解説します。

目次を見て必要なところから読んでみてください。

目次
  1. 【解決策】共有持分の不動産を売却する全知識|他の共有者の同意なしで売れます
    1. 共有持分とは?わかりやすく解説|複数人での不動産所有の仕組み
    2. 訳あり不動産・共有持分の売却方法2選|買取と仲介のメリット・デメリット
    3. 共有持分の売却相場|市場価格の〇%が目安
    4. 共有名義でも持分だけを内緒で売却できる理由と方法
  2. 共有持分・訳あり不動産の高価買取を実現する完全ガイド
    1. 共有持分買取業者の選び方5つのポイント|プロが教える見極め方
    2. 最短3日で売却可能|共有持分の買取価格の仕組み
    3. 他社で断られても諦めないで|共有持分専門の不動産買取
    4. ローン残債があっても売却できる|具体的な売却事例を紹介
  3. 【体験談】共有持分の売却事例10選|成功の秘訣を徹底解説
    1. 相続した実家の共有持分を1,000万円で売却|遺産分割協議未了でも可能
    2. 離婚後の共有不動産を売却|ローン残債ありの物件を500万円で売却
    3. 相続人10人の共有持分物件を売却|相続登記前でも売却可能
    4. 共有者が居住中の持分を売却|居住権がある状態でも買取可能
  4. 訳あり不動産・共有持分の売却手順と必要書類|売買契約の流れ
    1. 共有持分売却に必要な書類リスト|相続登記なしの場合の対処法
    2. 共有名義の不動産売却における契約書の重要ポイント
    3. 持分売却時の不動産取得税・譲渡所得税の計算方法
    4. 共有持分の査定方法と適正価格の見極め方
  5. 共有持分でトラブル発生|具体的な解決方法と専門家サポート
    1. 共有者との連絡が取れない場合の売却対処法
    2. 遺産分割協議が進まない場合の共有持分売却方法
    3. 共有物分割請求と任意売却の違いとメリット・デメリット
    4. 弁護士・司法書士への相談タイミングと費用相場
  6. 共有持分を売却すべき理由と将来リスク|放置するデメリット
    1. 2038年問題で不動産価値が暴落する可能性|今売るべき理由
    2. 共有者死亡で相続人が増加|権利関係の複雑化リスク
    3. 固定資産税・管理費の将来負担はどうなる?
    4. 共有持分の任意売却で解決できる4つのメリット
  7. 共有持分売却後の権利関係と確認事項|トラブル防止のために
    1. 売却後の共有者との関係|居住継続や立ち退きについて
    2. 固定資産税・管理費の負担変更手続き
    3. 売却後のトラブルを防ぐための重要事項と対策
    4. 共有持分売買契約書の特約条項と注意点
  8. 訳あり不動産買取の実績比較|共有持分専門の不動産会社選び
    1. 共有持分買取実績と具体的な成功事例の紹介
    2. 全国対応可能な共有持分買取業者の特徴
    3. 一般の不動産業者では買取できない理由
    4. 共有持分の買取において専門家サポートが重要な理由

【解決策】共有持分の不動産を売却する全知識|他の共有者の同意なしで売れます

実家を兄弟で相続したものの、遠方に住んでいて管理ができない。離婚後も元配偶者と共有している不動産の税金負担が重い。このような相談を日々受けています。ご安心ください。共有持分の売却は、実は思ったより簡単に進められるんです。20年以上不動産の売買に携わってきた経験から、具体的な解決方法をご説明します。

共有持分とは?わかりやすく解説|複数人での不動産所有の仕組み

先日こんな相談がありました。実家を3人兄弟で相続したけれど、弟は海外に住んでいて連絡が取れない。でも自分の持ち分だけでも売却したいという方です。こういった状況は実は珍しくありません。

共有持分というのは、一つの建物や土地を複数の方で所有している時の、それぞれの権利の割合のことです。相続でよく見かけるのは、3人兄弟だと3分の1ずつ、夫婦だと2分の1ずつといったケースです。固定資産税の支払いや建物の修繕など、いろいろな場面で共有者全員の意見を合わせる必要があり、これが難しくなることも。ですが、自分の持分だけを売るときは、法律で他の方の同意は不要と決められているんです。

訳あり不動産・共有持分の売却方法2選|買取と仲介のメリット・デメリット

共有持分を売るとき、大きく分けて2つの方法があります。最近お世話した80代の女性の例をお話ししましょう。

この方は、遠方に住む息子さんと2人で不動産を共有していました。ご高齢で管理が難しくなり、できるだけ早く売却したいとのことでした。専門の買取業者に相談したところ、わずか1週間で売却が完了。「思い切って相談して良かった」と喜んでいただけました。

一方で、焦って売る必要がない場合は、不動産会社に仲介を依頼する方法もあります。時間はかかりますが、良い条件の買主が見つかるかもしれません。ただ、共有持分物件は一般の方にとってはハードルが高く、買主探しに苦労することも多いのが現実です。

共有持分の売却相場|市場価格の〇%が目安

「いくらで売れるの?」というのが、みなさん一番気になる点だと思います。基本的な計算方法をご紹介します。

例えば、マンション全体の価値が4,000万円で、あなたが2分の1の持分をお持ちの場合。単純計算だと2,000万円になりそうですが、実際はそうはいきません。共有状態による制約があるため、その半分程度、つまり1,000万円前後が相場になることが多いです。

ただし、これはあくまで目安です。最近は人口減少で空き家が増えている地域もあれば、再開発で価値が上がっているエリアもあります。立地や建物の状態、権利関係の複雑さなども大きく影響します。

共有名義でも持分だけを内緒で売却できる理由と方法

「他の共有者に知られたくない」という声をよく聞きます。実は、これは法律でしっかり保護された権利なんです。財産は自分の意思で自由に処分できる、それが基本的な考え方です。

先日も、離婚後に元夫と共有になっているマンションの持分を売却したいという40代の女性からご相談がありました。元夫との接触を避けたいとのことでしたが、内密に手続きを進め、無事に売却できました。具体的な手順は以下の通りです。

まず、実績のある買取業者に査定を依頼します。その後、権利証や印鑑証明書などの書類を準備し、売買契約を結びます。最後に所有権の移転登記を行って完了です。これら全ての手続きは、他の共有者に知られることなく進められます。

長年この仕事に携わってきて感じるのは、悩んでいる時間が長くなればなるほど、問題は複雑になっていくということです。「相談してよかった」「もっと早く相談すれば良かった」という声を何度も聞いてきました。迷っているなら、プロに相談してみてはいかがでしょうか?

困った不動産の売却なら「ワケガイ」

共有持分・訳あり不動産の高価買取を実現する完全ガイド

不動産売買の現場で、最近特に増えているのが共有持分の売却相談です。「相続で困っている」「離婚後の共有名義を解消したい」など、さまざまなケースを見てきました。高値売却を実現するためのポイントをご紹介します。

共有持分買取業者の選び方5つのポイント|プロが教える見極め方

共有持分売却で成功するかどうかは、買取業者選びにかかっています。経験豊富な不動産プランナーの目線から、信頼できる業者の特徴をお伝えしましょう。

まず、実績の面です。共有持分や訳あり不動産の買取実績が豊富で、具体的な成功事例を複数示せる会社を選びましょう。「うちは何でも買います」という営業トークだけの会社は避けたほうが賢明です。

次に、専門家との連携体制。弁護士や司法書士と日常的に連携している会社かどうかも重要です。共有持分の売買は思わぬトラブルが起きやすいため、法的サポートの充実は必須条件といえます。

3つ目は対応の丁寧さ。最初の相談時から、物件の状況や売却の背景をしっかりヒアリングしてくれるか。「まずは査定だけでも」という方への対応は特に見極めのポイントです。

資金力も重要な判断材料。買取業者の場合、自社で資金を用意して購入する必要があります。東証上場企業や資本金が充実している会社なら、スムーズな取引が期待できます。

最後は、アフターフォローの姿勢です。売却後の共有者とのトラブル対応まで見据えた提案ができる会社を選ぶことをお勧めします。

最短3日で売却可能|共有持分の買取価格の仕組み

共有持分売却の良さは、なんといってもスピーディーな現金化が可能な点です。相続税の支払期限が迫っているケースでも、申し込みから3日での買取完了実績があります。

買取価格の決定方法も明確です。建物の状態、立地条件、権利関係の複雑さなど、具体的な査定項目に基づいて算出されます。特に重視されるのが、共有者の人数や権利関係の整理にかかる時間的コストです。

売却のタイミングも重要です。不動産価格は地域や経済状況で変動します。最近は、再開発が進む地域では価格上昇が見られる一方、人口減少が進む地域では下落傾向にあります。市場動向を見極めた売却がポイントになってきます。

他社で断られても諦めないで|共有持分専門の不動産買取

一般の不動産会社で断られても、専門業者なら買取可能なケースが多いものです。特に多いのが、遺産分割協議が難航しているケース。相続人が多数いて話がまとまらない、一部の相続人と連絡が取れないといった状況でも、持分だけの売却なら検討の余地があります。

また、共有者の所在が不明な場合や、共有者同士が対立しているケースでも、専門業者なら対応可能なことがあります。どんな難しい案件でも、解決方法は存在するものです。

ローン残債があっても売却できる|具体的な売却事例を紹介

住宅ローンが残っている物件でも、売却の可能性はあります。離婚後も共有名義が残り、ローンの支払いに困っていた物件でも、残債が売却価格を上回るケースでは、金融機関との交渉で解決に至った実例もあります。

最近増えているのが、相続した実家のリフォームローンが残っているケース。建物の老朽化が進み、補修費用の捻出にも困るという状況でも、現状での買取を検討できます。

このように、一見難しそうな案件でも、売却できる可能性は十分にあります。気になる方は、共有持分売却を専門とする不動産会社に相談してみるのも一つの選択肢かもしれません。

【体験談】共有持分の売却事例10選|成功の秘訣を徹底解説

不動産プランナーとして数多くの共有持分売却に関わってきました。その中から、特に参考になる事例をご紹介します。様々な状況での解決方法が見えてくるはずです。

相続した実家の共有持分を1,000万円で売却|遺産分割協議未了でも可能

都内の一戸建て、築35年の物件での事例です。母親の他界後、3人兄弟で相続することになりましたが、1人が海外在住で連絡が取れず、遺産分割協議が進まない状況でした。

物件の市場価格は約3,500万円。固定資産税の支払いや空き家の管理に困っていた兄弟のお一人が、ご自身の持分(3分の1)だけの売却を決断されました。当初は一般的な不動産会社に相談されたそうですが、買取を断られたとのこと。

しかし、共有持分専門の買取業者に相談したところ、遺産分割協議未了でも法定相続分での売却が可能と判明。最終的に1,000万円での売却が実現し、管理の負担から解放されました。

離婚後の共有不動産を売却|ローン残債ありの物件を500万円で売却

神奈川県のマンション、築20年の物件です。夫婦での共有名義でしたが、離婚後も名義変更ができないままでした。残りのローンが1,200万円ある状態で、元夫は返済に非協力的。競売になりそうな状況でした。

物件価格2,000万円の半分、1,000万円分の持分所有でしたが、ローン残債があるため買取を断られ続けていました。しかし、専門業者が金融機関と交渉し、500万円での買取に成功。その後のローン返済についても、実務的なアドバイスのもと解決できました。

相続人10人の共有持分物件を売却|相続登記前でも売却可能

祖父名義の土地が相続により10人共有となったケース。相続登記前の状態で、うち3人が高齢で意思確認が難しい状況でした。「このままでは将来もっと複雑になる」と、相続人のお一人が持分売却を検討。

当初は「相続登記が終わってから」と言われ続けていましたが、専門業者に相談したところ、法定相続分での売却プランを提案されました。持分の買取が実現し、その後、残りの共有者の方々も同じ業者に売却。最終的に全ての持分をまとめることができました。

共有者が居住中の持分を売却|居住権がある状態でも買取可能

東京都内の戸建て、元々は両親と子供の共有物件でしたが、両親の持分を子供2人が相続し、3人共有となったケース。1人が居住し、残り2人は別に家を持っている状況でした。

非居住者の1人が、自身の持分(3分の1)の売却を希望。居住者がいる状態での売却は難しいと思われましたが、実は可能でした。居住権がある状態でも、持分の買取自体は問題なく進められます。最終的には想定以上の価格で売却でき、固定資産税の負担から解放されました。

このように、一見難しそうに思える案件でも、専門家に相談することで道が開ける可能性があります。共有持分の問題でお悩みの方は、実績豊富な専門業者への相談をおすすめします。

訳あり不動産・共有持分の売却手順と必要書類|売買契約の流れ

不動産プランナーとして多くの共有持分売却に携わってきた経験から、スムーズな売却のポイントをお伝えします。特に書類準備は重要で、ここでつまずくと売却が大幅に遅れることも。必要な準備を詳しく解説していきましょう。

共有持分売却に必要な書類リスト|相続登記なしの場合の対処法

通常の売却時には、権利証(登記識別情報)、実印、印鑑証明書が基本となります。しかし、共有持分の場合は追加で必要な書類があり、特に相続絡みのケースでは準備に時間がかかることも。

相続登記がまだの場合は、以下の書類を用意しましょう。
・被相続人の除籍謄本、改製原戸籍謄本
・相続人全員の戸籍謄本
・相続関係説明図
・遺産分割協議書(作成している場合)

ただし、これらの書類がすぐに揃わなくても、買取業者によっては柔軟に対応してくれるケースがあります。実際、被相続人の出生地が不明で戸籍が見つからないケースでも、専門家と連携して解決に至った例もあります。

共有名義の不動産売却における契約書の重要ポイント

共有持分売却の契約書では、一般的な売買契約書と異なる重要な条項があります。たとえば、以下のような点について明記が必要です。

・売却する持分の割合
・他の共有者の権利関係
・固定資産税の精算方法
・引き渡し条件(特に居住者がいる場合)
・瑕疵担保責任の範囲

最近の事例では、土地と建物で共有者が異なるケースもありました。このような複雑な権利関係の場合、契約書の作成は特に慎重に行う必要があります。経験豊富な司法書士に相談するのがお勧めです。

持分売却時の不動産取得税・譲渡所得税の計算方法

共有持分売却時の税金は、持分割合に応じて計算されます。たとえば、相続した物件の2分の1の持分を売却する場合:

譲渡所得 = (売却価格 – 取得費 – 諸経費)× 持分割合(1/2)

ここで注意したいのが特例の適用です。相続した実家の場合、「相続した住宅を譲渡した場合の特例」が使える可能性があります。3,000万円の特別控除を受けられる場合もあるので、税理士に相談するのが賢明です。

不動産取得税については、買主側の負担となりますが、共有持分の場合は評価額に持分割合を乗じた額に税率をかけて計算します。ただし、都道府県によって軽減措置が異なるので、専門家に確認することをお勧めします。

不動産の共有持分売却は、一般的な不動産売却以上に専門的な知識が必要です。特に税務面では思わぬ落とし穴があることも。このような複雑な案件は、不動産の共有持分売却を得意とする専門業者に相談することで、スムーズな解決につながることが多いようです。

共有持分の査定方法と適正価格の見極め方

共有持分の売却では、価格の見極めがとても重要です。実際の査定現場では、建物の価値だけでなく、さまざまな要素が査定価格に影響を与えます。

一般的な市場価格を100とした場合、共有持分の価格はおよそ以下のような計算で導き出されます。

基準となる市場価格
× 持分割合
× 調整率(40~60%)
= 共有持分の適正価格

例えば、都内の中古マンションで実際にあった事例。
市場価格:3,000万円
持分割合:2分の1
調整率:50%
という条件の場合、750万円が目安となりました。

ただし、この調整率は状況によって大きく変動します。共有者の人数が多いほど、また権利関係が複雑なほど、調整率は低くなる傾向にあります。

共有持分でトラブル発生|具体的な解決方法と専門家サポート

共有持分のトラブルは、放置すればするほど解決が難しくなります。これまでの経験から、トラブルパターン別の具体的な解決方法をご紹介します。

共有者との連絡が取れない場合の売却対処法

実際によくあるケースです。相続で共有状態になったものの、共有者が海外在住で連絡が取れない。あるいは音信不通になっているといった状況。

こんな場合でも、法定相続分での売却は可能です。最近の事例では、20年以上連絡が取れない共有者がいるケースでも、専門家のアドバイスで売却に成功しました。不在者財産管理人の選任など、法的な手続きを活用する方法もあります。

遺産分割協議が進まない場合の共有持分売却方法

遺産分割で意見が対立し、話し合いが進まないケース。実家の処分方法で兄弟間の意見が分かれ、いつまでも決着がつかない状況は珍しくありません。

このような場合、まず自分の法定相続分での売却を検討するのが一つの方法です。実際の事例では、5人兄弟の遺産分割が難航していましたが、1人が自身の持分(5分の1)を売却することで、他の兄弟も動き出し、最終的には物件全体の売却につながったケースもあります。

共有物分割請求と任意売却の違いとメリット・デメリット

共有物分割請求は、裁判所を通じて共有状態を解消する方法です。一方、任意売却は当事者間の合意で進める方法。それぞれに特徴があります。

共有物分割請求の場合:
・確実な解決が期待できる
・手続きに1年以上かかることも
・弁護士費用など相応の費用が必要

任意売却の場合:
・比較的短期間で解決可能
・費用を抑えられる
・共有者の協力が必要

弁護士・司法書士への相談タイミングと費用相場

権利関係が複雑な共有持分の問題では、専門家への相談は必須といえます。特に以下のような状況では、早めの相談をお勧めします。

・遺産分割で意見が対立している
・共有者の所在が不明
・登記関係で不明な点がある
・売却後のトラブルが心配

費用面では、弁護士の初回相談料は30分5,000円程度、司法書士は30分3,000円程度が一般的です。ただし、共有持分の専門業者に相談すれば、提携している専門家を紹介してもらえる場合も多いようです。

こういった複雑な権利関係の整理には、豊富な経験を持つ専門家のサポートが欠かせません。判断に迷った場合は、共有持分の取引実績が豊富な不動産会社に相談してみるのも一つの方法です。

共有持分を売却すべき理由と将来リスク|放置するデメリット

不動産プランナーとして、多くの方から「今は困っていないから、このまま持っていても大丈夫でしょうか」という相談を受けます。しかし、共有持分を放置することには、予想以上の大きなリスクが潜んでいます。

2038年問題で不動産価値が暴落する可能性|今売るべき理由

不動産業界で深刻な問題として注目されているのが「2038年問題」です。国土交通省の予測によると、2038年には全国の住宅の約35%が空き家になるとされています。

東京都内の物件でも、実際にこんな事例がありました。
築40年のマンション、10年前の売却相談時:4,000万円
→現在の査定額:2,800万円
人口減少と建物の老朽化により、約30%も価値が下落したのです。

今後は人口減少がさらに加速し、特に地方では不動産価値の大幅な下落が予想されます。「将来売ればいい」と思っていても、その頃には買い手が見つからない可能性も考えられます。

共有者死亡で相続人が増加|権利関係の複雑化リスク

最近特に増えているのが、共有者の死亡により権利関係が複雑化するケースです。例えば、3人兄弟で共有していた実家で、1人が他界。その相続人が3人いた場合、共有者は一気に5人に増えてしまいます。

実際の事例では、当初4人の共有者が、10年後には12人に増加。しかも相続人の中には海外在住者もいて、意思決定が極めて困難になったケースもありました。このように、時間の経過とともにトラブルのリスクは確実に高まっていきます。

固定資産税・管理費の将来負担はどうなる?

共有持分を持ち続ける場合、固定資産税や管理費の負担は避けられません。築年数が経過すると、修繕費用も増加していきます。

ある築35年のマンションの事例:
固定資産税:年間15万円
管理費・修繕積立金:月額3万円
大規模修繕の特別徴収:100万円
→10年間で約700万円の支出

このように、持ち続けることで予想以上の支出が発生します。特に、収入に結びつかない共有持分の場合、この負担は純粋な出費となってしまいます。

共有持分の任意売却で解決できる4つのメリット

実務経験から見えてきた、早期売却のメリットをご紹介します。

  1. 不動産価値の下落リスクを回避できる
    現在なら、まだある程度の価格で売却できる可能性が高いです。
  2. 将来の管理費負担から解放される
    固定資産税や修繕費など、将来の支出を抑えることができます。
  3. 権利関係の複雑化を防げる
    共有者が増える前に、すっきりと整理することができます。
  4. 相続対策にもつながる
    現金化することで、将来の相続手続きも簡略化できます。

共有持分の問題は、放置すればするほど解決が難しくなります。不動産価値の維持や権利関係の整理のためにも、専門家に相談して早めの対策を検討することをお勧めします。

共有持分売却後の権利関係と確認事項|トラブル防止のために

不動産プランナーとして数多くの共有持分売却を見てきましたが、売却後のトラブルを防ぐには適切な準備が重要です。実際にあった事例を交えながら、確認すべきポイントを解説します。

売却後の共有者との関係|居住継続や立ち退きについて

最も気を付けたいのが、共有者が物件に居住しているケースです。よくある事例として、離婚後に元配偶者が住み続けているケースや、相続した実家に兄弟の一人が住んでいるケースがあります。

実際にあった事例:
都内の一戸建て、兄弟3人で相続した物件で、末っ子が居住していました。長男が自身の持分(3分の1)を売却。その後、買主から立ち退き要求があり、大きなトラブルに発展してしまいました。

このようなトラブルを防ぐために、売却前に以下の点を確認しておくことが重要です。
・居住者の居住継続の意思
・家賃支払いの取り決め
・将来の立ち退きの可能性
・共有者への事前説明の要否

固定資産税・管理費の負担変更手続き

持分の売却後、税金や管理費の負担がどう変わるのか、具体的に確認しておく必要があります。

【変更が必要な主な費用】
固定資産税:持分割合に応じて按分
管理費(マンションの場合):規約による定め
修繕積立金:持分比率での負担
火災保険料:加入者の変更手続き

実例では、マンションの共有持分を売却後、管理費の請求先変更手続きが漏れていたため、1年後に多額の請求が来てトラブルになったケースもありました。必ず事前に確認と手続きをしておきましょう。

売却後のトラブルを防ぐための重要事項と対策

経験上、売却後のトラブルは「説明不足」から発生することが多いです。以下の点は必ず確認しておきましょう。

【事前確認事項】
・権利証の保管方法
・固定資産税の精算方法
・管理組合への届出
・火災保険の名義変更
・公共料金の支払い区分

特に注意したいのは、将来の建て替えや大規模修繕の際の取り決めです。マンションの場合、この部分で後々トラブルになるケースが見られます。

共有持分売買契約書の特約条項と注意点

通常の売買契約書とは異なり、共有持分の売買契約書には特殊な条項が必要です。実務経験から、以下の条項は特に重要だと感じています。

【重要な特約条項】
・持分の明確な特定
・固定資産税の精算方法
・管理費等の精算基準日
・共有者の優先買取権の有無
・将来の建替え決議への対応
・共有物の管理方法

過去の事例では、これらの条項が不明確だったために、売却後に共有者間で解釈の違いが生じ、調停に発展したケースもありました。

共有持分の売却は、通常の不動産取引以上に慎重な準備が必要です。特に、将来的なトラブル防止の観点から、経験豊富な専門家に相談することをお勧めします。不動産の共有持分取引を得意とする業者なら、適切なアドバイスが得られるはずです。

訳あり不動産買取の実績比較|共有持分専門の不動産会社選び

不動産プランナーとして様々な取引を見てきましたが、共有持分の売却では、買取業者選びが成功の鍵を握ります。実情に基づいた選び方のポイントをご紹介します。

共有持分買取実績と具体的な成功事例の紹介

優良な買取業者は、具体的な成功事例を複数持っているのが特徴です。実際の買取事例から、業者の実力が見えてきます。

【成功事例の一例】
・相続登記前の4人共有物件
買取価格:2,000万円(持分4分の1で500万円)
特徴:相続人の一人が認知症で意思確認が困難なケース

・離婚後の共有マンション
買取価格:1,500万円(持分2分の1)
特徴:住宅ローン残債ありの物件

このように、複雑な事情がある物件でも、適切な解決策を提案できる実績があるかどうかが重要です。

全国対応可能な共有持分買取業者の特徴

信頼できる買取業者には、いくつかの共通点があります。

【優良業者の特徴】
・不動産鑑定士が在籍している
・弁護士・司法書士と日常的に連携
・自社での買取実績が豊富
・迅速な資金決済が可能
・アフターフォローの体制が整っている

特に重要なのが資金力です。東証上場企業グループや資本金が充実している会社なら、スムーズな取引が期待できます。

一般の不動産業者では買取できない理由

一般の不動産会社が共有持分の買取を避ける理由は明確です。

【買取が難しい理由】
・権利関係の調整が複雑
・将来的なトラブルリスクの懸念
・転売時の困難さ
・価格査定の難しさ
・法的知識の必要性

例えば、相続登記が未了の物件で、ある不動産会社は「リスクが高すぎる」と買取を断りました。しかし、専門業者は適切な手続きを踏んで、無事に買取を完了。このような違いは、専門的な知識と経験の差から生まれています。

共有持分の買取において専門家サポートが重要な理由

共有持分の取引では、法律・税務・登記など、多岐にわたる専門知識が必要です。

【専門家サポートが必要な場面】
・遺産分割協議の進め方
・相続登記の手続き
・税金対策のアドバイス
・共有者とのトラブル対応
・売買契約書の作成

実例として、10人以上の共有者がいる物件で、一般の不動産会社は「手続きが複雑すぎる」と断りましたが、専門業者は顧問弁護士と連携して解決に導いたケースがありました。

共有持分の売却では、不動産取引の知識だけでなく、相続や税務など幅広い専門知識が必要です。そのため、この分野に特化した実績のある不動産会社を選ぶことが、スムーズな売却への近道といえるでしょう。気になる方は、共有持分専門の買取業者に相談してみることをお勧めします。